おもいつき
 
いきあたりばったりに。 日常とか
 


自家製味噌仕込み

小学生くらいの頃、Mayuge実家で母が唐突に思い立って自家製味噌を作り始めたことがありまして。で、手伝ってたというかちょっと手伝ってすぐ飽きて後はおおむね見物してたような気がするんですが、自家製味噌を使った味噌汁が非常に美味しかったという印象は強く残ってました。母はその後2、3年だんだんスケールアップしつつ味噌を作ってた気がするんですが、いつの間にか作らなくなってました。
で、去年、ニケが味噌を作ってみてるという話を聞いて昔の記憶が蘇り、うちでもちょっとやってみようかという気分になっていたものの、仕込みにはちょっと遅れ気味だけどまだいけるだろうし下調べして器具材料集めて‥‥と思ってたところで震災があり、そのゴタゴタですっかりそれどころではなくなってました。

そして先月上旬、震災の1周年番組などやってるのを見て唐突に味噌のことを思い出したのでその週末に実行。

レシピは「味噌 自家製 作り方」などのキーワードで適当に検索して出てきたものをいくつか読んで分かりやすいところなどを適当につまみ食いで。

材料は大豆約1kg、麹1kg、塩400g。

大豆がしばらく前まで近所のスーパーとか、生産者で直にパックしたような包装のものがどこでもあった気がするのにさっぱり無くなってやがる。時期を逃したもよう。そして乾燥麹が妙にどこにも売ってません。三升漬け作ったときに買ったはずのスーパーにも売ってない。代わりに「塩麹」とかいう白濁液ならどこでも売ってます。なんかコレ自家製で作るのが流行ってるみたいですな。どうもこのために普通の麹が売り切れてるのではないかという気配。
しばらく前から「塩麹 作り方」などのキーワードで検索してBlogに迷い込んできた人が何度かあり、ちょっと気になってはいたんですがね。豚肉とか鶏肉の塩麹漬けがちょっと美味しそう。

で、スーパーを数軒ハシゴして阿見町のタイヨーでなんとか麹発見。乾燥麹ではなく生麹がありました。生麹で作ると乾燥麹より香りの良い味噌になるとか書いてあるのを見かけたのでむしろ期待大。



まずは大豆を洗った後、一晩水に浸します。
1番上が洗って水に浸けた直後、2番目が約14時間後。けっこうふくれます。

あとは鍋に移して弱火でぷつぷつと延々水煮。時々水を足しつつ4、5時間茹でてました。指でつまんで潰せるくらい柔らかくなればOKとのこと。
圧力鍋なら20分程度で充分という記述を見かけ、実際に作業始める前までは数回に分けててでもそっちの方がいいかなと思ってたんですが、水でふやけた豆を見たらとてもじゃないけどうちの圧力鍋ではやってられない量と判明。10回くらいに分けないと無理っぽい。



豆が茹だったらざるに取り、汁気を切ります。茹で汁は後で使うので捨てないように注意だそうです。
そしてあとはひたすら豆潰しの肉体労働。
実家で作ってたときは初回はすり鉢にすりこぎでやって労力と時間が非常にかかったため、これに懲りて翌年からはどこからかミートミンサーを借りてきてました。
Mayugeとしてはちょっと粗めに豆が残っていたりたまに丸ごと大豆が出てくるくらいの潰し加減が希望ということで手動で。
ポテトマッシャーを使用すると非常に効率がいいという話を以前から聞いていたので買ってきました。

ポテトマッシャーはけっこう力をかけないといけないので、一本腕で片方だけ支えてるタイプのマッシャーだと曲がると思います。写真の2本腕のでも若干曲がりました。よく見るとメッシュ板の部分も若干たわんでるし。


潰し終わった豆は人肌程度に冷めるまで放置。その間に麹を手で揉み解して塩と混ぜておきます。塩切り麹とかいうそうです。
ここで麹を適当に取り分けておいて塩麹を少し作ってみようかと思ってたんですが、すっかり忘れて全部味噌に入れてしまいました。不覚。
豆が人肌になったら塩切り麹を混ぜ込みつつ均一になるようにひたすら攪拌。
あと先ほど取っておいた茹で汁を少しずつ混ぜて適度な固さになるように調節します。適度な固さがわからねぇよ。
味噌になると現在より若干柔らかくなるので完成品の味噌のイメージより若干固めの加減がよいとのこと。「味噌の固さをイメージしてみる」という作業に脳を使ったのは初めてな気がします。

あと、熟成中にアルコール発酵を起こすための酵母が必要になるんですが、ここまでの作業中に多分野良の酵母が混ざり込んで何とかなるだろうという前提で伝統的に成り立っています。たいがい何とかなるはずなんですが好みの味噌を若干混入しておくと確実だそうです。量は1さじ程度で充分とのこと。
特にこだわりの味噌は手元に無かったので普通に買い置いてた味噌を少し掬って添加。



容器に厚手のビニール袋を敷いて内側をアルコールで消毒し、一掴みづつくらいにまとめた味噌玉を敷き詰めます。
発酵中に酸素があると香り的に好ましくないのでできるだけ隙間無くみっしり詰めるべしだそうです。
ハンバーグの要領で数回キャッチボールのようにして空気を抜いた後、容器の底に叩き付けて敷き詰めていきました。

容器については木樽、甕も風情があって惹かれたんですが、洗いやすさや重さなどの取り回しを考えて今回はホーロー容器で。
密閉用の内蓋が付いてるタイプを検索で見かけてこれがいいかなぁと思ったんですが、近くで取り扱ってなかったので断念。あらかじめ手配しておけばいい話ではあるんですが、容器を買いに行ったのが豆を茹で始めてからだったという絵に描いたような泥縄進行。

敷き詰め終わったら味噌の表面に薄く塩をまぶして表面を保護し、口を縛って密閉して作業完了。
落とし蓋と重しが無かったので皿とたまたま家にあった石臼を代用して熟成開始。



あとは1ヶ月後に天地返しをするまで放置。
天地返しはやらなくてもいいとか、仕込みから1ヶ月後にやれとか、4、6、8月にやれとか、4月に1回、8月に2回やれとか、マニュアルによって言ってることがバラバラです。
酸素を補充して発酵の菌相に影響を与えることでよりうまみが増すとか香気が良くなるとかそんな感じの理屈らしいく、はるか昔に授業で聞いた通性嫌気性菌とかいう単語が思い出されました。ちょうどいい時期にたまたま思い出したらやることにします。

夏を越したら食べられるとのことですが、できれば冬になるまで熟成するのがお勧めとのこと。

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12月、熟成終了した状態はこちら



2012年4月5日(木)00:29 | トラックバック(0) | コメント(2) | 食糧(レシピ・栽培) | 管理

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コメント

味噌

懐かしい・・子供のころ祖母が作るのを見てたことがあります。
(ミキサーは農協から借りてた模様)酵母は野良ではなく味噌樽に飼ってた模様。


 by ねこ毛 | 2012年4月7日(土)22:57

意外と

実際に手を付けてしまえば思ったよりどうにかなるもんですよね。
昔に比べれば体験談とかも簡単に手に入りますし。

木製の味噌樽なんかを使ってると酵母が棲み付いて毎年働いてくれるみたいですね。


 by まゆげ | 2012年4月8日(日)22:44


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