おもいつき
 
いきあたりばったりに。 日常とか
 


笠間・陶芸体験教室

この前の週末、職場の後輩から陶芸体験に誘われまして。
この後輩は高校時代に部活で陶芸をやってたそうで、数年前から「久しぶりに焼き物が作りたい」とはこぼしてました。で、ここ最近ストレスがマッハだそうで、言動が「焼き物が作りたいっていうか土を練りたい」に変わってまして。なにやら怒りを込めて菊練りするとストレス解消に良いとのこと。パン生地を叩き付けながら捏ねるのがいいストレス解消になるとかいう話を聞くことがありますが、おそらくそれに近い感覚。
ところで「菊錬り」で検索しようとしたら「お前を菊錬りしてやろうか」というサジェストが出たんですけどこれはいったい。脅迫?

ということでストレスを土にぶつけに行くので笠間まで車を出して欲しいと要請が来たため、巻き込まれて一緒に行ってきました。

行き先は笠間の桧佐陶工房
GW中にいつも行っている陶炎祭会場からもほど近いところにある窯元兼、笠間焼作家の直売所兼、陶芸教室といった感じの場所です。
体験教室では電動ロクロ、手捻り、絵付けなどのコースが用意されており、今回我々が参加するのは電動ロクロ教室。
本来なら菊練り等の下準備が終わってロクロを回すだけの状態にセットされた粘土が用意してあるんですが、後輩はストレス解消がてら菊練りを自分でやりたいので予約の際にあらかじめ自分の分はセッティングが無い状態でお願いしたとのこと。

Mayugeは陶芸はもっぱら見る方と買う方専門で、ちゃんと焼くとこまでやった粘土細工は小学校の頃に市民教室に行った一回きりです。その時は手捻りだったため、実際に動いてるロクロを直に見るのは今日が初めてというレベルの初心者。ということでMayuge分は通常のコースで。



予約時間になったら一旦参加者全員を集めて講師の方からろくろの回し方から調節法、器を作る基本的な手順の説明が実演付きでありまして、あとは粘土を使い切るまで2、3時間勝手に好きなようにトライしてればいいというシステム。
教室内を常に数人の講師の人が巡回していて、分からないところを教えてくれたり、次の作品に移る際に土台部分の粘土を整えてくれたり、失敗して歪み始めた作品を(可能な範囲で)修正してくれたりとけっこう至れり尽くせり。

漏れ聞こえてくる声を聞いてると

 「このくらいの丼が作りたい」
 「ペアで湯飲みが作りたい」
 「大皿を作りたい」

とかわりと他のグループの人々は明確なビジョンをお持ちの様子。

 「とにかく土が練りたい」
 「べつに特に何が作りたいわけでもないんだけど」

というMayuge一行は明らかに異端。ところでさっき皿はけっこう難しいって言ってましたよ。大丈夫か大皿作るって言ってる人。



隣室でひとり怒りの菊練りを披露中の後輩をよそにさっそくロクロ初体験開始。

手順としては

 1. ろくろを始動して速度調整をし、粘土を水で湿らせる
 2. 作りたい作品サイズに合わせて使いそうな粘土の量を決め、目安の凹み目を付ける
 3. 親指で上面を凹ませる
 4. 親指で凹み目を広げていく
 5. 指を影絵の「キツネ」の形にして厚さ、形を整えていく
 6. ろくろを止め、糸を使って作品を粘土から切り離す

という感じ。
終わったら講師の人が残った粘土の上面を整えて次の作品に取りかかる準備をしてくれます。
いちおうカメラは手元に置いておいたものの案の定作業中に手に取ったりできるわけもなく。そんなわけで途中経過の写真はありません。

やってみると意外と簡単に思ってた以上に整った形のものができてきます。
ところが一度試しに土台を整える手順を自分でやってみたところ、最初からびっくりするくらいうまくいきませんでした。キモとなる部分がさりげなくサポートされいてこれが地味ながらがかなり効いてる様子。これで「楽勝じゃん」って思って自宅で始めたりしたらさっぱりうまくいかないという罠が見え隠れしてる気がします。

「思った以上に整った形のものができる」とは書きましたがMayugeに明確なビジョンが無いせいかなんなのか、「器を作っている」というよりは「粘土の形を整えてたら意図しない形の器が勝手に生成されていく」という感じ。なにこれ面白い。
あらかじめ木の中にいる仁王をなぞって彫り出す感覚(第六夜)」とでも言えば玄人っぽいですが、どちらかといえば古典落語の「鰻屋」の境地。目的地不明。



そんな感じで遊んでたらあっという間に2時間半くらい経過。粘土もほとんど無くなりました。
最後の一個は粘土を使い切るつもりで作品のサイズを決めるといいとは後輩の言。なるほどなー。ラス1作り始める前に言ってくれる?

手前の方に比較的綺麗にできたのが並んでますが、奥の方はわりとユニークなシルエットをした器となっております。
作り終わったら納得のいく出来のものだけを選び出して申し込むと、このあと2ヶ月ほどで乾燥、高台、釉薬などの加工をして焼いてもらえるそうです。
料金は従量制で粘土の重さで決まります。今回Mayugeは写真の手前4個を焼いてもらうことにしましたがこれで2800円くらいでした。これに基本料金のろくろ使用量2000円が加わって合計5000円弱。
釉薬の色は置いてある焼き上がり見本から選んでNoを書き込んだ紙を入れておくシステム。あと、希望に応じて日付や名前を底に書き付けてもらえるようです。Mayugeは頼まなかったんですがやってもらっても良かったような気があとからしてきました。

ということで巻き込まれて行ってきた陶芸体験ですがなかなか面白かったです。
もっと酷いものしかできないかと思ってたんですが意外とそれっぽいものができてくるのでけっこう気分良く作れます。何が出来つつあるのかは作ってる本人もよく分からないんですけど。
さすがに後輩は経験者だけあって仕上がりも綺麗で、予告した通りの形のものを作ってました。あ、何作ってるのか自分でも解ってないのはMayugeだけですか。



Apr.3.2015(Fri)01:18 | Trackback(0) | Comment(0) | 工作 | Admin

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