蛍ステッキ作成 |
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さて、去年の年末にかけて作成していました電飾ステッキですが、無事に役目を終えまして私としては一安心したわけですが。ハンドメイドだけあって耐久力かなり心許なく、これをさらに他のバレエ教室などにレンタルして活用するっていう発注元の先生の思惑にはどの程度応えられるのかわりと不安だったりします。
それはそれとして公演終了後、他の公演の小道具についていくつか相談されまして。ここしばらくBlogの更新頻度が落ちていたのは、また工作とかしてたせいもあります。あとは純粋にネタ不足。
ということで今回の制作物は蛍ステッキ。 公演の後に聞いた話は、「振ってしならせることができる程度の細い棒を5本くらい束にしてグリップから生やし、その先端に点滅するLEDをつけて舞台の背景を飛び回る蛍を表現したい」というようなものでした。 そしてその場で以前に自作してみた時に使ったというLEDを渡されまして。ん、この時初めて話を聞いたんですが、あらかじめ材料まで持ってきてるって、依頼する気満々でしたね先生。
ということでこの「適度にしなるけどそれなりの強度のある細い棒」を年末から時々探してたんですが、これが意外に難しく、一番近そうなのが傘の骨とかに使ってあるグラスファイバーの棒なんですけど、普通売ってないんですよね。まあ簡単に手にはいるところではホームセンターとかに売っている長さ1m、2mmφのステンレス棒。そういえば長さをどのくらいにしたいのか聞いてなかったなぁ。 ということでメールで問い合わせ。
「長さは2メートルくらいでお願いします」
長っ! ホームセンターに売ってる金属棒は1mが基本だったため、普通にこのくらいを考えてました。2mの棒ってあまり売ってないぞ。 ステンレスの太めの針金なんか買って試したんですが、1.5m位まではなんとかまっすぐ伸びるんですが、2m近くになると軽く振っただけで自重に耐えられずに根こそぎ曲がるんですよね。
そんなこんなで週末などにいい材料がないか時々見て回ること数週間、手頃そうな物を園芸コーナーで発見。180cmのFRPの棒。なんで園芸コーナーかというと、ビニールハウスとかの材料を並べてる一角で見つけたため。ふと思いついて寄ってみたんですが、こんな素材も売ってるものなんだなぁと。値段もお手頃なので多分グラスファイバー製。ただ、直径は5mmとちょっと太めで重さもそれなりにあります。できれば2~3mmφのがあるとよかったんですけどね。
ということであとはグリップ部分をなんとか。注文としては先端のライトをまとめて手元のスイッチで操作したいということなので、ここに電池を仕込もうかと。今回は太なってもよさそうなので単四電池を使用して、グリップ自体はビニールハウス材料周辺で売っていた塩ビ管あたりで。 グリップ内の電池から先端のLEDまで電線をのばすとすると、2m × 5本、これが6セット。LEDが多少足りないのでその分ライトの本数を減らすということで、それでもおよそ50mの電線が必要…? …計算間違ってないよな?
そんなわけで先日の買い物。電線。
ということで塩ビ管を適当にぶった切って電池を仕込んで電線を配線開始っと。
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どうみても時限爆弾製造してる不審者です。本当にありがとうございました。
前回より不審者指数が絵的に明らかに上がってますね。この調子でがんばっていきたいと思います。
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さて、塩ビ管に電池を仕込んで配線、さらにFRPの棒を刺してレジンキャストを隙間に注入して固定、と。あと、黒く塗って欲しいとのことなので、アパートの空き部屋前の廊下を占拠して塗装スペースに。なんか雨降りで少々やりづらくて残念。塗装はやはり晴れの日にやりたいところです。
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そして工夫ポイント オブ 今回。
5本の棒は平行にグリップに埋め込んであって、5個の穴のあいた一枚の円盤に刺さっています。文では意味がわからないと思いますので写真左側参照。この円盤が棒の真ん中あたりにあるときはほぼ閉じた状態になり、根本の方にずらしていくとやや広がった感じになる仕組み。 グリップから斜めに広がって棒が伸びるようにして欲しいということだったので、どうやって斜めに固定するかなーと考えた結果、持ち運びの際の収納も考えてこの方式にしました。 あと、長さを少しばらつかせてはどうかと提案してみたところ、それでいいということだったのでノコギリで切断切断。
…直径5mmの棒を一本切っただけであからさまにノコギリの切れ味が落ちました。さすがグラスファイバー。あなどれません。 2本目に取りかかったときに「ん? なんか切れにくい気がするな?」と思ったんですが3本目になるともう疑う余地もなく。 結局切れ味がどんどん悪くなるノコギリを片手に全ての加工部分の切断を気合い(≒力業)で実行。 オマケになんか切断面にうっかり触ると、けば立ったガラス繊維がチクチクするんですが。ていうか細かい破片が部屋に散らばってるらしくて時々手先とかが不意にチクチクしたりするんですが!
こんな素材二度と使わねぇ!
これはいったい何で切るのが正解だったんだろう。ダイヤモンド鋸?
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ということで完成。
んー、なんかすごく目まぐるしく点滅していて「蛍?」っていう感じでどうなんだろうとは思うんですけど、発注元の先生はこのライトが光も強くてお気に入りらしいので、まあいいんでしょう。 あと、異様に重くなりました。これ自体の重量はそこまでではないようですが、端のグリップを持ってまっすぐ立てて先端を振るとなると、けっこうな力がいります。舞台ではこれを手に持って走り回る蛍担当の方がおられるそうです。他人事のように苦労を推し量ってようかと思います。
あとは完成品をスタジオに宅急便で送ったら仕事完了。 とりあえず梱包用のガムテープを買いに行ったついでにコンビニで宅急便のサイズ制限を念のため確認。
「縦・横・高さの合計が160cm以内なら大丈夫」とのお返事。 えーと、包んだ箱はっと。
縦200cm
いきなり予選落ち。
コンビニのバイトではマニュアル外の対応ができないので直接宅急便に。
今回は前のように0から作るパーツはなかったので比較的スムーズに制作が進行しました。まあ本数も少ないですし。
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Mar.28.2007(Wed)01:39 | Trackback(0) | Comment(0) | 工作 | Admin
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