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2015年3月24日を表示

革砥(ルージュスティック)自作

革砥」という物がありまして。
Wikiの写真に載ってるタイプのは、なんかレトロな映画で理容師がこんな感じのもの使ってカミソリをチャキチャキやってるシーンを見たような気がします。
で、今回話題に出してるのはこれではなく、板に革を張り付けて作られたわさびおろしみたいな外見のやつ。ルージュスティック台とも呼ばれてるようです。
レザークラフト用の道具をいろいろ調べてるときに革包丁の手入れに使うものとして出てきました。ちょっと切れ味が落ちてきたなっていうときにこれで数回刃先を撫でてやると切れ味が手軽に復活させられるとのこと。まあMayugeは革の切断は今のところカッターナイフで済ませてるんで関係ない話ではあるんですが。

で、これが革だけでなく料理用の包丁の手入れにもけっこう良いという話をどこかで見かけ、しかもわざわざ買うまでもなく簡単に自作できるとのこと。ということで以前にちょっと試しに作ってみたことがありました。

材料は
  
  板  1枚(大きさは適当)
  革  1枚(板に合う程度)
  青棒 1個

板はダイソーでミニまな板と称して売られていたもの。革はリサイクルショップの片隅でたたき売られてたスウェードっぽいものの端っこ。今までに何度か革細工に使ってるやつです。ていうか順番的には最初に使ったのがむしろこっちだったんですが。
青棒は研磨剤をワックスで固めたような感じのもの。本来は電動工具での研磨に使うもので、ホームセンターの切削道具コーナーなどで売られてるようですが、近所のちょっと大きめのダイソーでも置いてました。

加工については革を板に合わせて切り、ボンドで貼りつけたら完成。
革は普通なら表にするツルツルの側(銀面)を板と接着し、毛羽立ってる側を表にします。今回使った革は両面スウェードっぽいのであまり考えずに使いましたが。



ボンドが乾いたら革に油を染み込ませます。刃物の手入れに使う油というとなんとなく椿油が本格的なイメージがありますが、うちには無いしこのためにわざわざ買うほどのこともないかなと検索したらオリーブオイルで代用してる人を見かけました。
ということでもこみちの地縛霊を祓うがごとくオリーブオイルを注ぎます。



革全体がイヤな感じに油でしっとりしたら青棒を革にこすりつけます。
青棒の成分が何なのかは知りませんが、クレヨンっぽい質感で油に馴染んで溶けるらしく、端から微妙ににゅるにゅる溶けながら革に擦り込まれていきます。革全体が青棒色になったら完成。



使い方は簡単で、包丁の刃を革砥にあてて背側に向けて引くだけです。普通に包丁を研ぐのと逆方向ですね。

で、最初に作ったとき、まず包丁を普通に研いでそのまま試し切りし、さらにこの革砥で軽くタッチアップして切れ味が変わるか比較してみました。しかしこれがいまいち効果を実感できませんで。
多少刃の通りが滑らかになったような気もしますが思い込みじゃないかといわれればそうかもという程度。なんか「包丁研いだあとに革砥で仕上げたら切れ味がぜんぜん違う!」みたいな文章を見て期待してたのでがっかり。
Blog用に作成途中の写真も撮ってたんですが結果がパリッとしなかったので収録もやめてそのまま台所の隅っこに掛けて放置してました。

で、先日、タマネギ切ってたら包丁の切れ味が落ちてるのが気になりまして。けどもう料理始めてるので今から改めて包丁研ぐのもめんどくさいし‥‥と思ってたら目に入ったのが放置されてた革砥。多少でも効果でもあればめっけものと軽く数回包丁を擦り付けてみたところ、びっくりするほど切れ味が回復しました。包丁研ぐ必要ないわこれ。

ということで半年放置されてた革砥の株が急上昇したので収録となりました。


材料費は板100円、青棒100円、革の端切れは算出不能。強いて言えば500円の革の十数分の一を使ったくらいで、材料費合計は300円未満。
青棒はダイソーになくてもDIYの店で500円程度で手に入るようです。一般的に売ってそうな場所に馴染みがないとすれば革の端切れでしょうけど、これに必要な程度のサイズならサンキの端切れコーナーで150~300円くらいで見かけたことがあります。どこでもあるものなのかどうかは分かりませんが。
ていうかこれぜったい革じゃないとダメ? なんかフェルトとかでも代用できそうな気がするんですが。洗車用の人工セームとか。ダイソーでも見たような気がするので本当にダイソー製品だけでも作れそうですね。

ということで安ければ2、300円、高くても1000円もかからずに作れるにしてはなかなかの効果。
市販のお手軽シャープナーとか包丁研ぎ器と称するものがどうも信用できないという方にお勧め。なんかああいうのって刃を荒らしてるだけに思えて使う気にならないんですよね。肉はよく切れるようになりそうですけど。あと手も。

たぶん普段ちょっと切れ味が落ちてきたら革砥でタッチアップして、それでも回復しなくなってきたらちゃんと砥石で研ぎ直してという感じで、砥石で研ぐのを数回に一回くらいに減らせそうな気がします。ていうか現状でも包丁を砥石で研ぐのなんか年に数回くらいしかやってないんですけど。



2015年3月24日(火)00:08 | トラックバック(0) | コメント(0) | 工作 | 管理


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